ソムリエ朝倉 達也です。
私が住む兵庫県も緊急事態宣言の対象となり、少しずつ人通りも減ったような減ってないような、、、という状況です。
私は実家は鹿児島でして、もう10年以上も帰っておらずこの正月は車で30分ほど離れた妻の実家で過ごしていました。
月に一度はワインを持ってゆき、共に食事をするのですが、小さい頃から家族で食卓を囲む機会が少なかった私にとってはとても心地良く、ずっと過ごしたいくらいです。(笑)
ブドウ品種にもどうやらそういったものがあるみたいで、フランス由来する品種がフランス本国と同等またはそれ以上の評価をされるものがあります。
それがニュージーランドにおけるソーヴィニヨン・ブラン種です。
今では多くの方がニュージーランド=ソーヴィニヨン・ブランという認識を持っており同国のアイコン的な品種とされています。
フランスではボルドー地方やロワール渓谷で栽培されてる同品種は、ハーバルな印象の爽やかな飲み口のものですが、ニュージーランドではより黄色く熟したフルーツの香りは全面に出るとても魅力的なスタイルとなります。
Delta Wine Company Sauvignon Blanc 2019
今回ご紹介する Delta Wine Company Sauvignon Blanc 2019 は、数ある国際ワインコンクールで評価をされ続けるワイナリーです。
同ワインは2020年のサクラ・ワインアワード、ジャパン・ワインチャレンジの二つのコンクールで共に金賞を獲得しました。
パイナップルの芯のような黄色いながらも硬質なフルーツの香りに味わいはアタックこそフレッシュで鮮烈な酸味が主体ですがミッドパレットからはオイリーなテクスチャーが加わり、よりリッチな構成の味わいです。
このワインの産地はムール貝が有名な産地で、市販の缶詰と合わせてみましたが、ムール貝の磯の香りを吹き飛ばすようなフルーツのアロマが心地よく感じられました。
遥か東に行くと同じくソーヴィニヨン・ブランが有名な産地、チリがあります。
チリではこの品種はより熟した香りがあり、ニュージーランドよりもよりアルコールが強く感じられます。
日本で気軽に食べることのできるサーモンとウニの殆どはこのチリで水揚げされますが、現地ではウニとソーヴィニヨン・ブランを一緒に楽しむ習慣があるみたいです。
ウニにソーヴィニヨン・ブランなんて!!て思われるでしょうが実際私も市販のウニにライムを絞って合わせてみたところ、強靭なフルーツフレーヴァーが磯の香りに負けないどころかもう一口食べたいと思わせるような面白い発見となりました。
便利な世の中だからこそ情報に惑わせれないように料理とワインのハーモニーももっと自信で経験して、もっと自由な視野を持ってゆこうと思います。
このコラムが皆様の素敵なワインライフのお手伝いになればと思います。
読んでくださり、ありがとうございました。
メゾンドタカ芦屋 朝倉達也