少量生産が悩みの種
イタリア・トスカーナ州を代表するワインのブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。ペルティマリは柔軟な発想を持った伝統主義者だ。だれが飲んでも魅了される鮮やかな果実味と複雑な味わいに、世界最高の評論家ロバート・パーカーも惚れこんだ。
「1982年以来、目もくらむようなワインを造るこの小さなエステートは、トスカーナで最高のワインを造っている。私がたった1本だけブルネッロ・ディ・モンタルチーノを味わうとすれば、それはペルティマリのものになるだろう。不幸なことに、生産量が極めて少なく、手に入れるのに頭を悩ませる」
ペルティマリの名前は1960年代に、リビオ・サセッティがモンタルチーノの街にほど近いモントソーリの丘に建てた小さな小屋の名前からとっている。リヴィオはそこをカンティーナとして使えるように改築し、ワインやオリーブオイルの生産に乗り出した。
偉大なワインはブドウ畑から
リヴィオは「偉大なワインはブドウ畑でできる」という信念の持ち主。2人の息子ロレンツォとルチアーノにも使命感を植え付け、現在は仕事を任せている。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは、ステンレスタンクで発酵して8か月間、熟成した後、スラヴォニアン・オークの大樽で3年間、寝かされる。ワインは瓶詰めされてさらに16 か月間、熟成される。黒系果実やアジアのスパイスのエキゾチックな香りがあり、タンニンはなめらかに溶け込み、味わいは濃厚でジューシー。
最良のブドウで仕込むリゼルヴァは常に、アペラシオンのトップを行く。セカンドワイン的なロッソ・ディ・モンタルチーノは、早くから楽しめるお買い得。パーカーポイントは常に安定して高い。フィリ・ディ・セタはサンジョヴェーゼ60%にカベルネ・ソーヴィニヨン40%をブレンドしたI.G.T.。マレンマに進出して造るイストリチャイアはサンジョヴェーゼ主体で造られる。いずれも早くから楽しめる親しみやすいワインだ。