バルバレスコ発 ヨーロッパで最良の協同組合
バローロとバルバレスコは今でこそ、スター生産者がひしめくが、ほんの30年前は、輸出に苦しんでいた。困難な時期も支えてきたのが、栽培農家で作る協同組合だ。
プロドゥットーリ・デル・バルバレスコはイタリアの代表的なガイド、ヴィーニ・ディタリアで1つ星に輝いている。トレ・ビッキエーリを10回獲得しないと星はもらえない。星を獲得しているワイナリーは177しかない。イタリアワイン界のスーパースターと呼べる生産者なのだ。
「1958年創設のバルバレスコ生産者協同組合は、疑いの余地なくヨーロッパでも最良の生産者協同組合の一つだ。コストパフォーマンスに注意を払っている愛好家にとって安心できる存在だ」と、ヴィーニ・ディタリアは記している。
50人以上の組合員が約100ヘクタールの畑を栽培している。これはD.O.C.G.バルバレスコの全面積の2割弱にあたるが、生産量は1万5000本に限られる。品質に妥協はない。支配人アルド・バッカと長年のエノロゴ、ジャンニ・テスタのもとで、高品質のワイン造りに努力している。知名度の高い単一畑のワインを9つ生産している。すっかり値段の上がったバルバレスコのテロワールを、懐を痛めずに極めるのに、これほど適した生産者はいない。
ワイン・アドヴォケイトでは、ここの大半のワインが数倍の値段のほかの生産者と同じか、それ以上の高得点を獲得している。バルバレスコ2008について、「世界のどの産地と比べても、熟成能力のある最良のお買い得だ」と評している。