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ジャン・マルク・ミヨ | Jean Marc Millot

今後10年間で注目すべき造り手

発掘され尽くしたブルゴーニュで、数少ない掘り出し物と言えるのがジャン・マルク・ミヨだ。1980年代からワインを造っていたが、自家元詰めを始めたのが1992年。ニュイ・サン・ジョルジュにドメーヌを構えている。
ラインアップが素晴らしい。グラン・エシェゾーとエシェゾー、クロ・ド・ヴージョという3つのグラン・クリュを所有している。加えてヴォーヌ・ロマネのプルミエ・クリュ・レ・スショ、ヴィラージュ、さらに、サヴィニ・レ・ボーヌ、コート・ド・ニュイ・ヴィラージュもある。コート・ドールの聖地ヴォーヌ・ロマネ村に強いのは、奥方がモンジャール・ミュニレ家の出だから。

ピノ・ノワールに求めるすべてを備える

ここがすごいのは畑もさることながら、そのワイン造り。抽出ではなく、1ヘクタール当たり30ヘクトリットル前後の低収量によって実現したエキスと純粋な果実味。薄めで、輝くばかりのルビー色。舌触りはなめらかで、ヴェルベットのようにのどを流れ落ちる。ミネラル感あふれる味わいは、熟成につれて、たっぷりのうまみに変わる。
ブルゴーニュの赤ワインに求めるすべてがある。香り高さ、可愛らしい果実味、しなやかな舌触り。凝縮したスタイルのモダンな生産者ではなく、古典的な造り手に心奪われる愛好家に口コミで広がるドメーヌなのだ。
ワインは畑で造られるものというのが信条。栽培はリュット・レゾネ。化学薬品の使用は最低限に抑えている。カーヴでもなるべく人的な介入を避けて、自然な造りを心がけている。
ミヨはイギリスのインポーターには、早くから目をつけられていた。しかし、アメリカでの評判は今ひとつ。それがダークホースだった理由だ。それも既に変わった。ワイン・アドヴォケイトのニール・マーティンがついに、2012年を評価したからだ。エシェゾーに90点をつけ「今後10年間で注目すべき」と評価した。

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