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クロード・デュガ | Claude Dugat

神品造り出すブルゴーニュの聖人

クロード・デュガはブルゴーニュの聖人だ。端正な顔に浮かべる笑顔は、清らかで、温かみがある。彼の造るワインも純粋で、飲み手を幸せにする力があふれている。

ドメーヌはジュブレ・シャンベルタン村の外れ。教会の向かいにある。セリエ・デ・ディームと呼ばれる中世の村人が税として収める作物の貯蔵庫をセラーに使う。世界中の愛好家が探し求めるワインが、そこに眠っている。

所有と借地を合わせて6ヘクタール。村名のジュブレ・シャンベルタンですら、1級に肩を並べる複雑さと凝縮感を備える。1、2樽しかできないグリオット、シャルム、シャペル・シャンベルタンは目にするのも難しいが、口にすればワイン観が変わるような神品だ。

繊細さを秘めた豊かさと力強さは、抽出によるものではない。低収量で収穫した小粒のブドウから来る。控えめなクロードは口にしないが、馬による耕作や有機栽培をいち早く導入したことは、他の造り手が認めている。醸造は簡素で、当たり前となった低温浸漬も温度管理もしない。

家族で畑を守る

「畑仕事がすべての品質を決める。肥料を撒くのは1986年に止めた。いいブドウの収穫がすべてを決める」
父モーリスの時代の1977年に自家元詰めを開始。91年にクロード・デュガの名前で詰め始め、今は子供も加わる。

小さなころから仕事を手伝っていたので、何年働いているかもわからないという。「ワイン業界の人々に支えられてきた。素晴らしい人生だ」と、感謝を忘れていない。

畑仕事が忙しく、海外に出かける余裕もない。ロバート・パーカーが絶賛し、カルト的な人気を誇るが、日本は米国を抜いて世界最大の輸出市場になった。

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