純血性保つピュアなベルデホ
近年のワイン評論家は、各地で固有品種を手掛ける生産者を探している。ロバート・パーカーは、ボルドーやローヌのフルーティなワイン好きと思われているが、昔から土着品種の発掘にも熱心だっ
た。DOルエダを代表するこのボデガスも、2005年という早い時期に、2004年ヴィンテージを紹介している。17世紀からの歴史を持つベルデホ種はピュアで、シトラス系の香り、フレッシュな酸味とまろやかな果実味を持つ魅力的な白ワイン。ユズやシソを多用する日本人の味覚によく合う。魚や鶏料理に最適だろう。
小石で覆われたラ・セカの痩せた土壌に、樹齢100年以上のべルデホの苗木を1976年に植え、その純血性を保っている。フィロキセラの害を受けていない奇跡的な環境にある。ステンレスタンクで醸造されるクリーンなスタイルのワインは、「ベルデホを正確に表現した見本となるバランスのとれたワイン」として、パーカーポイントも常に高い。現在、ビダル家の所有する畑は、総面積70ヘクタールに及び、アンヘル・ロドリゲスが2018年に亡くなった後は、娘のコンチ・ロドリゲスが四代目エノロガとしてビダル家のワイン作りを引き継いでいる。