マウント・ヴィーダーの厳しい自然条件が生み出す至高のエレガンス
マウント・ブレイヴは、マウント・ヴィーダーの頂上、標高1400~1800フィート(426~548メートル)の高地にあります。マウント・ヴィーダーには、1860年代初期からワイン用ブドウが植樹され、そのワインは、1900年のパリ万博の頃から注目を浴びてきました。マウント・ブレイヴの畑は、マウント・ヴィーダーAVA北部に位置し、1841年にワイン用ブドウ園として開拓され、2007年からジャクソン・ファミリーが単独所有しています。
高い標高と岩がちな痩せた土壌、勾配の険しい斜面を持つマウント・ブレイヴは、極めて収穫が困難であり、その険しい地形により、ブドウ畑での仕事は全て手作業で行われます。マカヤマス山脈に抱かれたマウント・ヴィーダーAVAは、ナパ・ヴァレーのサブリージョンとしては唯一の山の産地で、ブドウの生育期が最も長く、最も収量の低い産地として知られています。ナパ・ヴァレーで最も広いサブリージョンの1つでありながら、ワインの生産量は、ナパ・ヴァレー全体の2%以下に過ぎません。
パーカーポイント100点を幾度も叩き出す実力ある醸造家
高地のブドウ栽培は、非常に多大で骨の折れる労働を必要とします。土壌は、主に岩がちで粘土質の基盤を持ち、所により火山性土壌が混じります。勾配が険しいため、水分を留めておくことが難しく、土壌の浸食など常に自然の脅威と隣り合わせですが、厳しい自然条件からストレスを受けたブドウは、果粒が小さく、果実味の凝縮した素晴らしい果実を実らせます。ブドウの生育期は、しばしば11月頃まで続き、ハングタイム(ブドウの実が木に生っている期間)が長くなることにより、果実は理想的な熟度に達し、果実由来の複雑味を最大限に引き出すことが出来ます。
マウント・ブレイヴの醸造責任者クリス・カーペンター氏は、イリノイ大学でMBAを修得した後、UCデーヴィス校でブドウの栽培学と醸造学の両方で修士号を取得しています。クリスは、1998年からナパの山脈地帯でワイン造りの経験を積み、これまでに彼の手掛けたワインは、パーカーポイント100点を幾度も叩き出しています。クリスとその妻は、ナパ・ヴァレー・コンヴィヴィウム(米国スロー・フード協会の支部)の創設者でもあります。