ミレジム営業の山田です。
久しぶりの投稿となります。
2016年のイタリアはとても素晴らしい年になりました。16年のイタリアワインをまだ飲んでいなかったので今回、与えて頂いた機会にとても感謝しております。
弊社取扱いのバルバレスコ協同組合のプロドゥットーリ・デル・バルバレスコのリゼルヴァ16を2アイテム試飲。
協同組合の発祥からヴィンテージ情報、畑の特徴とテイスティングコメントをレポートさせて頂きます。
プロドゥットーリ・デル・バルバレスコと言えば、バルバレスコの名前を初めて付けた生産者。
バルバリ(異民族)からの由縁で前進のドミツィオ・カヴァッツァ氏がその名をワインの冠したのが始まりとされております。
正式にプロドゥットーリ・デル・バルバレスコが結成されたのは1954年、その年にバルバレスコを生産。
67年からはリゼルヴァクラスの9つのキュベ。
75年より7年以下の樹齢の樹をランゲ・ネッビオーロをリリース始めました。
常にハイクオリティな生産を続けるカンティーナ
なぜ、この協同組合が素晴らしい葡萄を生産している理由は徹底した管理です。
各農家の葡萄のタンニンや糖度、酸などの分析結果によって葡萄のキロ単位の単価が変わってきます。
ですので、各農家は必至で上質な葡萄をつくり、上質なワインを生産する事を目標としております。
カンティーナ(ワイナリー)はオヴェッロの南側でパイエの横にあり、ガヤのカンティーナにとても近いです。
収穫した葡萄を素早く運び込んで検査後に醸造へ回せるようになっているので各農家も酸化をさせてない葡萄を醸造所へ持って行くことが出来ます。
2016年ヴィンテージは育成に非常に長引いた年で葡萄の成熟が例年よりゆっくりと進みました。
9月後半は日中が暖かく、夜間は寒冷という理想的な気候条件に恵まれ、ストラクチャーとフェノール成分の発達が促進しました。
協同組合ながら常にハイクオリティの生産をして各評価誌で上位に位置しておりましたが、2016年のイタリアビックヴィンテージのバルバレスコとリゼルヴァが最高評価を獲得しました。
各クリュの特徴
◆パイエ
栽培農家は2のみ
最も繊細。アロマのフレーバーがとても美しい、しっかしとした洗練されたタンニンを備えている。
◆ポーラ
協同組合で最も多く所有している畑
個性、深見、重さ示しており、キルシュとブラックチェリーのノートはパイエより円やかな仕上がり。
◆リオ・ソルド
高密度のリオ・ソルドはボリュームが増えると少し硬くなります。
ブラックチェリーと口いっぱいに広がるタンニンでいっぱいになり非常に長いフィニッシュは塩味のある
スモーキーな要素があります。
◆オヴェッロ
標高の高い粘土質が多いクリュで重厚なタンニンがインパクトあります。
アフターまで支配しています。
◆アジリ
最もフローラルで石灰岩を含んでいるので直線的で洗練されたワイン。
正に都会派なワインの位置づけされています。
◆ムンカゴッタ
南西に面して、もう一方は南東に面している、尾根を隔てた道もあり両面の味わいが
個性となっています。
豊かで丸みのある熟したタンニンが特徴。
◆モンテフィコ
ハーブ、ブラックチェリー、ブラックカラントの複雑なアロマでしっかりとしたタンニンが
バランスを取っております。
◆モンテステファノ
肉厚で濃厚、鉄のフレーバーもありながら神経質なタンニン、繊細な不雑さ有り、とても長いフィニッシュ。
◆ラバヤ
バラ、キルシュ、チェリープラムのノートを包む活気に満ちたジューシーな特徴。
長くて複雑な仕上がり。
ティスティングした2つのワインをリポートします。
バルバレスコ・リゼルヴァ・ポーラ 2016
赤系のレンガ色で程よい透明感のある色合い、アニス、スパイス、ホワイトペッパーにバニラのニュアンスやザラメの甘い香りが漂ります。
レッドチェリーやレッドベリーなどの味わいに土のニュアンスも兼ね備えておりバランスの良い酸と苦みのある味わいが纏まります。余韻は程よく長く、最後にリンゴ酸でフィニッシュ。
16年はパワフルではなく、バランスの良いエレガントな仕上がりになっております。
今からでも飲めますし熟成にも耐えうるワインとなっております。
バルバレスコ・リゼルヴァ・リオ・ソルド 2016
赤家のレンガ色で程よい透明感のある色合い、赤い花、ホワイトペッパー、バニラ、生クリームに甘いザラメの香りがほのかに香る、赤い果実、アニス、土など複雑な味わいが交差しながら酸とタンニンがバランスよく羅列となった味わいが楽しめます。
リオ・ソルドもリンゴ酸の余韻が楽しめるので肉のグリルとの相性はとても素晴らしいと思います。
人気のクリュは既に国内市場では完売しておりますが、ストック用でなく楽しみ用にこの2アイテムを選んで頂ければ、満足のいくと思います。
長い文章ですが、最後までご購読いただきありがとうございました。