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営業コラム~意外と合う!魚料理と赤ワイン~

いつもワインコラムをご覧頂きありがとうございます。

プロ野球観戦と海釣りが大好きな営業の芹澤です。どちらもシーズンが近いですがまだ暫く我慢が必要です。皆様どうぞ引き続きご安全にお過ごし下さい。

さて 一般的に魚料理には白ワイン、お肉料理には赤ワインが合うと言われています。

レストランでもマリアージュとして魚料理の時に白ワインを出されて、お肉料理の時には赤ワインが出てきますので間違いありません。

ですがこういったシーンはありませんか?

今の時期は中々難しいですが数名で会食した時や2人で食事を取った時にゲストや相手に合わせてセオリーとは異なる色のワインを飲んだ時に 『あれ?意外と合うかも…』と感じた事が。

そうなんです。このコラムをご覧になられている方でしたら既にご存知かと思いますが鶏肉や豚肉などの白身肉にクリームやブイヨンで仕上げたシチューなどの料理にはタニックで重めの赤ワインよりコクのある白ワインが良く合います。

また鰻の蒲焼きやブリ大根、または照り焼き等にはシャープな辛口白ワインよりもマイルドで程良いタンニンのある赤ワインが良く合ったりします。

サーモンのムニエルとピノ・ノワール

いわゆる色合わせですが、秋から冬にかけて旬の近海で獲れた色鮮やかな美味しそうな鮭を使って先日、自宅で赤ワインに合わせてみました。

全く臭みがない新鮮なサーモンが手に入ったのでワインと醤油で軽くマリネしてから小麦粉を振り、少し多めのバターでアロゼ(油掛け)しながらムニエルにします。

合わせたワインはテイスティングで使用した2018年のクロード・デュガのブルゴーニュ・ルージュです。
どうせならとピノ・ノワールの王道であります。

ご存知の通りパーカーが100点を付けたブルゴーニュを代表するジュヴレイ・シャンベルタンに本拠地を置く有名生産者の最新ヴィンテージです。
最上位キュベのグリオット・シャンベルタンは年産で僅か600本。世界中の愛好家が探し求める銘柄であります。

偉大な父クロード・デュガからドメーヌを受け継ぎ、強い生命力を感じさせる果実味はそのままに、より現代的に柔軟さを兼ね備えたワインに仕上げた息子ベルトラン達。2015年に並ぶグレートヴィンテージとなりましたが、よりしなやかさを増した2018年は沢山の愛情を注がれて育った屈託のない素直な性格を感じます。

穏やかでありつつ芯がしっかりとしています。そして余裕があり柔らかい。

ベルトラン曰く『ストラクチャーは大切だけどハードなものよりも穏やかで柔らかいワインが好き』だそうで、その意味では受け継いでから最も成功したヴィンテージと言えるのではないでしょうか。
因みにベルトランも無類の釣り好きで以前、来日時に都内の釣具店で道具を一緒に選んだ事がありました。

若いピノ・ノワールとしては驚く程完成度が高く、マイルドで酸も穏やか。極めてキメが細かく整ったタンニンが焼き目の入ったサーモンと香ばしいバターと醤油の風味に良く合います。鮮度の高い果実味が良質なサーモンの脂分との調和も良く、ベストマッチのワインでした。

寡黙で穏やかでありながら力強く驚異的な凝縮度のワインを作り出して大成功した父クロード・デュガから受け継いで早くも8年。その堅牢さから飲み頃になるまで時間が掛かると言われていましたが、その間に時代に適合し正常進化した新生クロード・デュガ。
ピノ・ノワールと新しいクロード・デュガの適応能力の高さに是非皆さんも驚いてみて下さい。

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