高級ワイン市場は年間を通じて上昇傾向を続けており、ここ数カ月ボラティリティに悩まされてきたS&P500やFTSE100などの金指数や金融指数を上回っているとCult Winesの新しいリポートで報告されている。
高級ワイン市場は12か月間で20.54％上昇し、年末のレポートによると、高級ワインと世界の株式および債券市場での “急激な損失” とは対照的だった。
従来の金融資産や金などのオルタナティブ資産を容易に上回り、1.55% のリターンで年を終え、『不安定なマクロ経済環境に対する相対的な耐性』を示した。
『従来の 60-40 ポートフォリオは、数十年にわたる高インフレ、エネルギー価格の高騰、経済成長の悪化、地政学的緊張の中でボラティリティに苦しんでいた』と報告されている。
レポートによると、『非常に困難な』年の終わりの12 月最後の 3 週間で、金融市場が急落した。
10月と11月には米国連邦準備制度理事会のインフレ緩和に後押しされた回復期間があったにも関わらず『12月の下落は、多くのセクターにとって世界金融危機以来最悪の年の1つとなった』と報告書は指摘している。
『12月は、低成長、インフレ、短期的な金融引き締めが回復を止めたため、コーナーを曲がるには程遠いことを思い出させた』と報告されている。
2022 年は S&P 500 にとって困難な年で、指数は 18.11% 下落し、2008 年の -38.49% 以来の最悪の年だった。 FTSE 100 はわずかに上昇し、4.70% で年を終えた。
一方、高級ワインは、継続的な経済懸念とより広範な金融市場でのボラティリティにもかかわらず、今年の最終四半期でも健全なままだった(3か月間で 1.54% 上昇)。その結果、投資家は『多くの国でインフレが数十年ぶりの高水準に留まっているため、2023年以降も上質なワインなどの実物資産を探し続ける』ことが予想される。
トップの成長
他でも見られたように、ブルゴーニュは最も強い上昇を見せ、Cult Wines Global Indexでは、年間で 31.31% 上昇し、2022 年に最高の成績を収めた地域となり、19.35% 上昇したシャンパーニュがそれに続いた。
高級ワイン投資会社は、そのCult Wines Global Indexで上位の成績を収めたワインのうち、上位 3 位はシャンパーニュの生産者Cedric Bouchard、Roses de Jeanne Cote de Val Vilaine (見事な 160% 上昇)、Cedric Bouchard、Roses de Jeanne( 124.90% 上昇 )、3位は、Les Ursules Blanc de Noirs が13.1% 上昇したと報告した。