Castel Gandolfo, 05 February
キリスト教の文化と伝統において、ワインは明白に中心的な役割を果たしています。それは、旧約聖書で語られている物語を通して続くイエス・キリストの生涯と不可分に結びついています。
イスラエルは、実際にワイン用ブドウ栽培の適地であり、ブドウの木、ブドウ園、ワインは豊かさと繁栄の表れです。たとえば、イスラエルの部族が新たに征服された土地に定住した時、彼らが最初にしたことの1つは、ブドウを植えることでした。ブドウの木は、生産されるまでに何年もかかり、定住する決意を象徴しています。
旧約聖書にあるブドウの木のイメージは、神が自分の民をどれほどの愛情を込めて世話しているかを、伝えるためにも使用されています。
ヨハネの福音書で語られたイエス・キリストの最初の奇跡は、カナの婚礼に関連しています。そこでイエスは水をワインに変え(その瞬間まで飲まれていたものより良質なワインに変えることによって)、人々に彼の存在を明らかにします。
さらにカトリックでは、ワインはパンと共に、キリストの存在のまさに象徴になります。
これらの理由により、バチカン市国の中心部にあるカステルガンドルフォで、今後数か月の間に起こることは(ワインとキリスト教の)輪を結ぶことです。
WineNewsが聞いた噂によると、ブドウの挿し木は春に植えられ、数年後には2ヘクタールのブドウ園に命が吹き込まれます。品種はまだわかっていませんが、誰がプロジェクトを主導しているのかは分かっています。イタリアのワイン醸造技術協会とワイン醸造技術管理組合の会長であるRiccardo Catellaです。
バチカン市国で最初に生産されるワインは、おそらく市場に出回らないでしょう。代わりにそれは、(プロジェクトを知っている私たちが想像するに)教皇フランシスコの“祝福”を持ち、贈り物、分かち合いとして、内部消費のための象徴的なワインになるでしょう。言い換えればそれは、まさに神の臨在が最も具体的な場所で、人間が神に近づけることができる唯一の“飲み物”として、元の最高の役割に復元されるでしょう。