Merry Christmas!営業の坪田です。
いよいよ一年最後のイベント、クリスマスですね!
我々の飲食業界も一年で一番賑わう時期になりますが、皆さまもレストランやお家でワインを飲みながら楽しい年末をお過ごしいただけると嬉しいです。
日本では「クリスマス=雪が舞い散る季節」が連想されますが、地球の南半球では四季が逆なので、クリスマスシーズンにはサンタクロースの帽子をかぶってビーチでサーフィンをしたり、日光浴をする姿が見られます。いつか私も現地で同じ様な恰好をして、ビールやワインと海を堪能したいものです。
さて、今回ご紹介するのは、そんなオーストラリアのマクラーレン・ヴェールでサンタクロースも嬉しい(?)、赤ワインのみに情熱を捧げている造り手「ヌーン・ワイナリー」です。
デイビッド・ヌーンにより1976年に創設されたこのワイナリーは、現在はドリュー&レーガン・ヌーン夫妻が引き継いでいますが、彼らのワイン造りの方針は「軽いワインを造らないこと」。
温暖な気候で育った希少な古樹から造られるのでフルボディのワインになるのは当然ですが、軽快なワインが流行ったとしても彼らは先代から続く「重厚なワインを造ること」を貫き通すと宣言しています。
フィロキセラ菌の影響を受けなかった古樹を、自然に調和させながら灌漑もせず棚も作らずそのままに育てることで、風味たっぷりの熟したブドウが収穫されます。
そしてNoonを飲む際に彼らもお薦めしているのは、30分~1時間前のデキャンタージュ。なるほど、その重厚さは想像できますよね。
それでは、
・2018 Noon Ecllipse
・2018 Noon Reserve Shiraz
・2018 Noon Reserve Cabernet
の3銘柄毎に詳しくレポートして行きましょう!
収穫されたブドウは手作業のバスケット・プレスで優しく圧搾し、EclipseとReserve Shirazはアメリカンオークとフレンチオークの小樽と大樽の組み合わせで、Reserve Cabernet は小樽で18ヵ月熟成させます。
2018 Noon Ecllipse
グルナッシュ91%、グラシアーノ6%、シラーズ3%のブレンドで、シラーズにのみ5-10%の新樽を使用しています。
抜栓初日はグルナッシュの果実味が存分に感じられながらも、濃厚さより赤果実の活き活きとした味わいと優しいタンニンの余韻にいつの間にか飲み過ぎてしまうほど。
二日目はジャム感が増し濃厚さが出て来て、これはまたタンニンとのバランスが丁度良くなって満足な味わいでした。
3銘柄ともアルコールが15.5-16%もあるのでそのアタックも強いですが、完熟したブドウを収穫するのが彼らの方針の為、自然とアルコール度数も高くなってしまうとのことです。
2018 Noon Reserve Shiraz
マクラーレン・ヴェールの南、ラングホーン・クリーク「20Rows」区画の粘土質土壌で育つ凝縮した小粒のシラーズのみを使用。新樽率は30-40%で、果実味を邪魔することなく複雑味と骨格を与えています。
抜栓初日はタンニンが口に入れた瞬間と余韻を支配するほどでまだ固いながらも、濃厚な黒果実の味わいが楽しめ、二日目はその果実味が開いてきて香りと味わいとアルコール高のバランスが絶妙に。タンニンはまだ若干固かったので、三日目以降も楽しみなワインです。
2018 Noon Reserve Cabernet
ラングホーン・クリーク「フルーツ・ツリー」と「メイン・ロード」区画の粘土質土壌の涼しい立地でゆっくりと熟し、風味高く育つ小粒のカベルネ・ソーヴィニョンを使用。
抜栓初日は先ず非常に華やかな樽香と、樽のニュアンスが溶け込んでいる味わいの長い長い余韻に驚きましたが果実味はまだ固い印象で、デキャンタの必要性を感じました。
二日目は少し果実味が開いてきましたが、シラーズ同様に真価を発揮するのは三日目以降でしょう。
こだわりの土壌、栽培、醸造で自分達の信念のままに重厚な赤ワインを造る、Noon。
ロバート・パーカーも絶賛し、「人生は短いから、ヌーンのワインを飲まないわけにはいかない」と評して、軒並み95点以上の点数を付けています。
皆さまもこの奥行き深い味わいを是非一度堪能してみてはいかがでしょうか!
こちらが私の今年最後のコラムとなりますが、今年も弊社コラムをご愛読いただきありがとうございました。
それでは、来年のコラムでまたお会いしましょう!
Buon Natale e felice l’anno nuovo! (メリークリスマス&良いお年を!)