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営業コラム~フロンサックというテロワール~

こんにちは、営業の竹間です。

フロンサックという産地を聞いたことがあるでしょうか?

銘醸地ボルドー地方の右岸に位置する産地です。

ボルドー右岸といえば、サンテミリオンやポムロールが圧倒的に有名で、なかには非常に高額なワインもありますが、フロンサックでも良い生産者のものは、それらに劣らないクオリティのワインを見つけることができます。

シャトー・レ・トロワ・クロワ

今は亡きパトリック・レオン氏が家族ではじめたシャトーです。

ムートン・ロートシルトで醸造長を務め、オーパス・ワンやアルマヴィーヴァも手掛けた超一流の生産者です。

なぜフロンサックに決めたのかを尋ねるとこう語ってくれました。

「私はもともとボルドーの右岸で生まれ育ったのです。だからムートンに務めていた頃は、毎日右岸から左岸へ通っていました。そこで、家族のための畑を買おうということになり、家族の皆に相談したのです。『どこがいいかな?』と。そうしたら、全員がすぐに『右岸!』と言うのでね。」

「フロンサックの高台にある、手入れもきちんとされた畑が見つかりました。360度見晴らしがよい高台で、サンテミリオンやポムロールも見えます。風通しもよく、粘土石灰質土壌で。とても気に入ったので、少しの財産を売って、この小さなシャトーと畑を買うことにしました。」

そしてボルドーだけでなく、アメリカやチリでのワイン造りの経験から得たものを尋ねると、

50年間、毎日、毎年、いつでも学ぶことがありました。気候、土壌、そして人から。その中で、人が一番大切なのです。実際に、そこに関わっている人がね。でも、最近はそこを忘れている人が多いのかもしれない。短時間で世界同時に情報が流れる時代だから。でも、技術でも文化でも、互いに交流して交換し合うことがとても大切だと感じています。」

レトロワクロワの創業当初からシャトーの中心人物で、パトリックの息子ベルトランも、

「フロンサックの土壌はサンテミリオンの粘土石灰土壌と共通する。ネゴシアンが積極的でなかったため知名度は低いが、ポテンシャルは大きい。人生をかけて、そのイメージを変えたい。」と熱い思いを語ります。

実は1900年代初頭は、サンテミリオンやポムロールは偉大なワインができる産地という認識がありませんでした。

そこにサンテミリオンのシュヴァル・ブランや、ポムロールのペトリュスなどシンデレラワインが登場し、一気に銘醸地として知られるようになりました。

フロンサックにもそのくらい大きなポテンシャルがあると信じています。

今ならグレートヴィンテージ2016のご用意がございます。

「天」「地」「人」が揃った素晴らしいワインです。

シャトー レ トロワ クロワ ルージュ2016

しっかりとした骨格のあるワインですが、豊かな土壌をイメージさせる柔らかみのある香りです。

ブラックベリーやブルーベリー、鉄分を感じるミネラル、樽からくる香ばしいトースト、鼻に抜けるかすかなグリーンノートがあります。

開けたばかりは、鉄っぽいミネラルとタンニンを強く感じるので、すぐに飲む場合はデキャンタージュしたほうがいいかもしれません。

レ トロワ クロワ ロゼ2019

ロゼワインも人気です。

フリーランジュース(一番搾り果汁)のみを使用しているので、淡い色合いで透明感のあるワインです。キンキンに冷やすより12℃くらいでサーブすると、豊かなアロマが際立つので、涼しくなってきたこの時期にもおすすめです。余韻の中にイチゴやチェリーなどの赤い果実を感じることができるでしょう。

様々なお料理に寄り添ってくれるワインだと思います。

ヴィラ マリー2015

そして、こちらは秘蔵ワインです。
元々シャトーのワインクラブの顧客のためだけに造っていたワインで生産本数はなんと2000本。あらゆるワイン評価誌にも出していない、本当の秘蔵ワインです。

カベルネフランとメルローが半々ずつのブレンドで、完熟した最高のフランだけが持つ、生クリームのようなふわっとした香りが至福のワインです。

個人的にミレジムで一番好きなワインです。

レトロワクロワのファンのお客様に特別にご案内しているワインとなっております。

ミレジムのお客様から長く愛され続けるシャトー・レ・トロワ・クロワ。秋の夜長にゆっくりとお楽しみください。

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