フォントディは何世紀もわたり伝統的なテラコッタ造りを行っていたマネッティ家。そのマネッティ家が1968年にパンツァーノで畑を購入しました。当時粗悪なキャンティ・クラシコが多く、当時の法律ではブレンドでのキャンティ・クラシコしか認められていないため、サンジョヴェーゼだけで造るのは違法でした。しかしマネッティは成分詳細を公表せずにサンジョヴェーゼ100%のキャンティ・クラシコを作り続けていました。1996年に法律が改正され、100%でもキャンティ・クラシコとして認められました。マネッティのこの功績は現在でも伝えられております。
醸造家はフランコ・ベルナベイ氏を起用し、ブドウ栽培責任者はジョヴァンニ・マネッティ。この二人の二人三脚でフォントディのワインを造り続けております。
テロワールを尊重し、葡萄本来の潜在能力を最大限に引き伸ばして造られております。
実際に飲んでみました。
収斂性の有るねっとりしたアルコールのボリューム感。2012年は男性的な力強いヴィンテージになり、このキャンティ・クラシコにもそのニュアンスを感じます。
抜栓直後は少し還元臭がでており、香りは閉じておりましたが、時間をかけてスワリングをして少しずつ開いてきました。
黒スグリ、ナメシ、スーボワ、スパイスなど、こなれてきたタンニンと後から心地よい酸が綺麗に包んでくれる。まだまだ熟成してくれるポテンシャルのあるヴィンテージです。
ワインは熟成して本領発揮してくれます。このひと時を確かめたいのでワインは止められませんね。