Columnコラム

HOME コラム一覧 ティスティング 営業コラム~内藤氏によるグラン・ブッシアの最後のご教授~

営業コラム~内藤氏によるグラン・ブッシアの最後のご教授~

イタリアワイン界を代表する内藤和雄氏が選ぶワインオフ会

昨年の秋に某所でオフ会がありました。私も参加させて頂いたのですが、イタリアワイン界を代表する内藤和雄氏もそのオフ会にご参加されており、事前に知らされていたので、是非参加したいと思っていた会でした。

イタリアワインの素晴らしいラインナップ15アイテムの中にアルド・コンテルノのグラン・ブッシア95・96がありました。

今回も内藤セレクションと言う名目で主催者所有のコレクションを内藤氏が選んで下さいました。

すべてのボトルを内藤氏が抜栓、サーヴィスをして下さいました。このグラン・ブッシアは、ヴィンテージ順に出して貰い、95年と96年でグラスも分けて頂きました。

垂直ティスティング

「山田君このグラン・ブッシア95年と96年を飲み比べることで、この時代の葡萄の出来が熟成を経てよく分かるから、じっくり確認しながら飲んでみて」と内藤氏がおっしゃって私はすぐに垂直テイスティングを行いました。95年の果実味はもうすっかり無くなっており、優しいタッチで最初から最後までくるタイプ。96年はその対極でまだ若々しい果実味が奥から湧き出てくるタッチもとてもしっかりしていて熟成感と融合したバランスの良いワインでした。そのことを話したら「そう!よく分かっているね。ワインは飲んでみないと本当にわからないことが沢山ある、身を徹してたくさんのワインを飲んで勉強していくのがいい。山田君が来るから今回はこのアイテムも入れたんだ。」と本当にありがたいお言葉を頂きました。

内藤氏とは、これが最後にお会いした会になりました。この日から約2週間後に天に召されました。私はワイン業界に入って都内の試飲会で内藤氏とよくお会いしていろいろと勉強をさせて頂いたり、笑い話をして頂いたりと本当に素晴らしい時を過ごさせて頂きました。内藤氏は晩年、死ぬ気でワインを飲んでいるとおっしゃっていました。本当に体が辛くても顔に微塵も出さずにその場を楽しい雰囲気にするところが本当のプロだと思いました。

私たちもワインの楽しさ、素晴らしさ、お茶目なところを見習ってお客様へ提供していきたいと思いました。

内藤さんありがとうございました。

戻る