ソムリエ朝倉 達也です。
コロナのお陰で色んなモノの考え方が変わってきましたね。
家族との過ごし方、外食、働き方などなど。。
日本という国は長い間、鎖国であったという背景から文化的、人種的、思想においても一貫性が保たれていました。
もちろんそれが純粋さでもあり、それが仇になることもあります。
そしてワインの世界も世界各国で独自のワイン法があり、保護された産地呼称を得るにはその法律内にて栽培、醸造法を遵守しなければなりません。
特にフランスの一部の地域には「格付け」という強い枠組みがあり今に至ってもなお「格が高いもの=高品質」のものというイメージが定着してます。
もちろん格付けされたものの品質に私がとやかく言うことはしませんし、格付けが行われていた当時から尽力していたのだなぁと思うとむしろ敬意を抱くところです。
私が言いたいのは、時代はどんどん流れゆくもので料理や音楽にもクラシックやモダンというカテゴリがあるようにどんどん品質評価、格付けも見直されていってほしいのです。
もちろん私が言う以前にそれは生産者たち自身が強く思っている事でしょう。
Pouilly-Fuisse
そんな中でこの [2018 Pouilly-Fuissé Alliance V.V.]を生産するブルゴーニュ地方の南に位置すプイィ・フュイッセと呼ばれるエリアは10年以上の現地の団体による根強い活動により一部の区画を
2020年ヴィンテージより1級畑と表記できる権利を得ました。
個人的にもとても好きなエリアである為、喜ばしい限りです。
メロンや洋梨、アーモンドの花のアロマ。澱との接触と木樽に由来するやわらかい白胡麻のような香りが味わいの中盤に広がり、フレッシュながらもリッチなテクスチャーを形成します。
そしてこのエリアはシャルドネ種に例外的に貴腐菌がつく年もあり、ほのかな残糖がワインによりこの地域ならではの個性を与えてくれます。
今後もプイィ・フュイッセに続いて他の地域でもこのような格付けの見直しが行われ、再評価されることを願う限りです。