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コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュにニヨン地区が新たに加わる

コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュにニヨン地区が新たに加わる

コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュの後に地理的名称を付記することの出来るコミューンにローヌヴァレー南部のニヨン(Nyons)地区が新たに加わったことが発表された。

ニヨンのアペラシオン昇格は、INAO(国立原産地名称研究所)により10月15日に認可され、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュで地理的名称を名乗れる22番目のクリュとなりました。

 

この新たなアペラシオンの面積は、300~350ヘクタール程で、AOCヴァンソーブル地区に程近いローヌ川東岸のドローム県内にあるニヨン、ミラベル・オー・バロニ、ピエゴン、ヴァントロルのコミューンに跨っています。

地理的名称を持つクリュへの昇格申請は、1998年に始まりました。傾斜地の多い地形や、粘土石灰岩や石灰岩質の砂利が混じる良質な土壌をはじめとする優れた点が多々ありながら、申請が受理されるには、僅かな微調整を要しました。

その主たるものがグルナッシュの一部をシラーに植え替えることでした。法定ブレンド比率(最低25%)を満たすのにシラーの植樹比率が十分ではなかったためです。もう1つの主要品種は、ムールヴェードルで、更にサンソーとカリニャンが少量ずつブレンドされます。

ニヨンでは、白ワインとロゼも生産されていますが、この新たなアペラシオンの適用は、赤ワインに限定されます。コート・デュ・ローヌ・ヴィラージ・ニヨンの名称は、2020年ヴィンテージから使用できます。この年のニヨンの収量は、41hl/ha程。

因みに、ニヨンには、オリーブ栽培の伝統が強く根付いており、黒オリーブとオリーブオイルの地理的表示保護が1994年に認可されています。

またニヨンの村は、ローヌ川の小さな支流であるエギュ川に架かるポン・ド・ニヨン(記事に写真掲載)でも有名です。15世紀初頭に建設されたこの橋は、全長僅か40メートル程ですが、当時の基準から見れば極めて大きな橋でした。

近年、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュの後に地理的名称を付記することが出来るコミューンに昇格した最も新しい5つの村は以下の通り。

サンタンデオル(2017年に昇格)、ヴェゾン・ラ・ロメーヌスューズ・ラ・ルスヴァルレアス(2016年に昇格)、ガダーニュ(2012年に昇格)。

Nyons newest named Côtes du Rhône Villages

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